賃貸物件を探すときに、皆さんは何を基準に選びますか?
建物の構造、家賃、間取りでしょうか?
きっと、「アパートよりもマンションの方がなんとなく響きが良い」という漠然としたイメージだけで決めている方もいらっしゃることと思います。
もしかしたらアパートとマンションを比較して、
「マンションの方が家賃が高い」 「マンションの方が音漏れなどの騒音も少なくて静かだ」
「設備が整っていて綺麗だ」 「3階建て以上の物件は全てマンション?」 「アパートはセキュリティがしっかりしていなくて不安だ」という印象を持っている方がいらっしゃるかもしれません。
■アパートとマンションは何が異なる?
私自身もかつては、上記のように考えてしまって「マンションの方がアパートよりも格上で優れているはず」と勝手に思い込んでいました。
実は、アパートとマンションは法的に明確に区別されていません。
マンションと呼ぶか、アパートと呼ぶかは不動産会社(またはその建物の管理会社や大家さん)の判断によって決まっており、名前の違いだけとも言えるのです。コーポやハイツ、テラスハウスといった名前の賃貸もよく目にしますが、これも明確な違いはありません。
ですから、引越しを考えて賃貸物件を探す場合には、アパートやマンションといった物件の名称ではなく、賃貸物件の構造や間取り、内装設備などに着目することが重要です。
ただし、一般的にはアパートとマンションは以下のような特徴で区分されていることが多いので、参考程度に覚えておいても損はないかもしれませんので、念のため、簡単にご紹介します。
■マンションとは
マンションとは、一般的に3階建て以上で、建物構造が鉄骨(S)、鉄筋コンクリート(RC)、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)のものを指しています。但し、2階建てでもマンション、木造でもマンションという区分の物件が存在しますのでご注意ください。
構造について興味がある方は「賃貸物件の構造と特徴」を参考にしてみてください。
■アパートとは
アパートとは、2階建て以下で、建物構造が木造、または軽量鉄骨(LGS)のものを指します。一般的に同じ間取りのマンションに比べると、建物の構造が異なる為、賃貸料が1〜2割安くなります。但し、遮音性や気密性が劣ることを考慮しなければなりません。
■テラスハウスとは
テラスハウスとは、各住戸が1階と2階に生活スペースがあり、小さな庭(専用スペース)が付いているタイプの賃貸物件です。2階建ての家に住んでいるが、壁は隣の家と共有(壁で隣の住人と仕切られている)と言えばイメージがわき易いかもしれません。
もちろん、玄関は1階にしかなく、階段は玄関の中にあります。
ただし、隣の住人とは共有する壁一枚で隔てられている為、隣の住人が階段を上り下りする音も聞こえやすいことが多いようです。
また、庭付きとはいっても、犬を飼うことは近隣迷惑になる可能性が高いため禁止されていたり、庭付きとは名ばかりの狭いスペースがあるだけといったケースもあるようです。
また、庭が共有スペースとなっている賃貸は一般的にタウンハウスと呼ばれています。