賃貸物件(アパート、マンション)の建物の構造としては、木造、鉄骨造(重量鉄骨造、軽量鉄骨造)、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造などがあります。
一般的に言われている構造の特徴(メリットとデメリット、違い)について説明しますが、これらは、同一条件下で比較した場合について述べているにすぎません。
立地や築年数、更に近隣の住人の暮らし方(住人の意識、考え方、生活リズム、家族構成)にも大きく左右されることを十分考慮してください。
■木造
木造とは名前の通り、主要箇所(柱や梁など)の殆どが木材によって構成されています。木造は通気性が良く、湿度を調整してくれるなどのメリットがあります。また、建築コスト(材料費)も安いため、家賃が比較的安くなります。
デメリットとしては、遮音性がかなり低く、隣の部屋の話し声やテレビの音が聞こえてしまったりするようなケースも多々あります。
私の経験談ですが、以前住んでいた木造アパートでは、2階の部屋に住んでいたにも関わらず、1階の住人の足音やテレビの音、クシャミが日常的に聞こえ、ドアの開け閉めで家族全員が夜中に目を覚ましてしまうほど酷いものでした。
■鉄骨造(S)、軽量鉄骨造(LGS)
鉄骨造とは、主要箇所に鋼材を用いてたものであり、壁には軽量コンクリが使われています。鋼材の厚さが6mm以下のものは軽量鉄骨造(LGS)、6mm以上のものは鉄骨造(S)と呼ばれています。
木造に比べると、耐火性や耐震性(耐震強度)
が優れていると言われていますが、遮音性は木造とさほど変わらないと考えておいた方が無難だと思います。
■鉄筋コンクリート造(RC)
鉄筋コンクリート造とは、鉄筋とコンクリートという全く異なった性質を持った2つの物質の特徴を併せたものです。
鉄筋は引張り力に強く、圧縮力に弱いという性質を持っています。一方、コンクリートは圧縮力に強く、引張り力には弱いという性質をもっています。
耐震性(耐震強度)、耐火性、遮音性に優れていると言われ、中高層の物件に用いられるています。但し、重量が重く、建築コストもかかる為、賃料が高くなりやすいともいえます。
■鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC)
鉄骨鉄筋コンクリート造とは、鉄骨造(S)と鉄筋コンクリート造(RC)を合わせたものです。
鉄骨の周りに鉄筋を配置し、その周りにコンクリートを打ち込みます。その為、鉄筋コンクリート造(RC)よりも断面積が小さいもので同強度を得ることができますが、建築コストは更に高くなります。