賃貸物件(アパート、マンション)に住んでいる場合、残念なことですが、かなりの確率で騒音や近隣トラブルにあってしまいます。
騒音トラブルというと、どうしても自分が被害に遭う(騒音で困っている立場になる)ケースばかり考えてしまいがちですが、あなたは本当に被害に遭っているだけでしょうか?
もしかしたら、あなたが「被害に遭っている」と思っていても、実は先にあなたが騒音を出していて、相手はそれに対して、あなたに気付いて欲しいと思ってわざと音を出している可能性もあります。
そんな状態で、もしもあなたが先に文句を言ってしまい、「逆にそっちがうるさいからだ」とても言われてしまったら、話も余計にこじれてトラブルが大きくなってしまいますので、ちょっとだけ自分の生活を振り返ってみましょう。
■自分の生活を振り返りましょう
まずは、自分自身が相手に迷惑だと思われてしまうような行動や音を出していないのかを冷静に考えましょう。
例えば、「夜中(深夜)に洗濯していないか?」「テレビの音が大きすぎないか?」「ドアの開け閉めが乱暴ではないか?」という集合住宅(賃貸アパートや購入マンションも含めた)に住む人としてのモラルにかけた行動をしていないか振り返り、自分に落ち度がないかを確認しましょう。
■自分が神経質すぎるのか冷静に考えてみてください
また、同じ音を聞いていても、人によって感じ方が様々です。
家族と一緒にアパートに住んでいるのであれば、自分だけが音に敏感で不快な思いをしているのか、それとも全員が騒音と感じているのかということを必ず確認しましょう。もしもあなたが一人暮らしをしている方ならば、できれば、親戚や友人の方に部屋へ来ていただき、それをうるさいと感じるのか他人の意見(感覚)を聞いてみるのも良い手段でしょう。
自分自身のことを冷静に考え、それでも騒音と思ったり、我慢ができないと思われる方は以下のような対応を検討してみてはいかがでしょうか。
■相手に直接注意する
相手が顔見知りで、すれ違った時にちょっとした挨拶ができる程度の仲であれば、それとなく注意を促すというのも1つの手です。但し、注意の意味合いが強くなりすぎるような言い方をしてしまうと、相手の感情を逆なでしたり、関係が壊れてギクシャクしてしまうこともありますので、気をつけなければなりません。
もしも騒音の理由が小さなお子さんの足音だったりすると、言われた方も簡単に対処できないことがあります。そのような場合は、お互いに妥協案などを話し合えれば一番良いですね。
例えば、防音カーペット(遮音カーペット)やコルクマット
を敷いて貰ったり、夜10時以降は絶対に走ったり騒いだりしないようにして頂くことで上手くご近所付き合いをしている方もいらっしゃいます。
■大家さん(不動産会社)に相談する
相手との付き合いや面識が殆どない場合、大家さんや不動産会社(管理会社)を通し、間接的に注意して頂くことが一番無難です。そうすることで、誰が苦情を言っているのか相手にも伏せて伝えてもらうことができますので、逆恨みからの嫌がらせや仕返しを受けるリスクを低減できます。
騒音のあった日時と期間などをこまめにメモしておき、録音した音と一緒に報告する方法もあります。
また、周りの住人にも同じように迷惑している方がいるかを確認できたりすると良いですね。同じ意見の方が見つかったら、一緒に不動産会社へ連絡をするようにできると更に良いと思います。複数人からの苦情や意見であれば、管理する立場としても簡単に「気にしすぎ」という言葉で放っておくわけにはいかなくなります。
しかし、なかには匿名でとお願いしたにもかかわらず、「下の部屋の人からの苦情です」と伝えてしまったり、「自分で解決してくれ」「嫌なら出て行け」と言われるケースなど、面倒事を酷く嫌がり、全く取り扱ってくれない不動産会社や大家さんも多くあると聞きます。
もしこんな対応をされた場合は、他のトラブルが起きたときにも何もしてくれなさそうなので、すぐに引っ越すことを個人的にはお勧めします。
■警察に被害届けを提出する
不動産会社からの注意で状況が改善すれば一番労力も少なく、心労も軽くなります。
しかし、例え注意を受けても、全く状況が改善されない場合もあります。その場合は、最寄の交番などで被害届けを出しましょう。このとき、事前に準備しておいた騒音のメモを提出すると話が進みやすくなることもあります。
警察に被害届けを出すことで、警察は届けを出した人と、その相手に対して注意(状況によっては事情聴取)を行います。警察に注意されるということ自体が普通のことではありませんので、相手に心理的プレッシャーをかけることができ、これだけで状況が変わることがあります。一度で改善しないようであれば、何度でも警察を呼んで良いと思います。
※深夜の睡眠を妨害されるような非常識な状況(夜中の学生の飲み会騒ぎ、大音量の音など)は、くれぐれも直接文句を言いに行くようなことをせずに、その場ですぐに警察へ通報しましょう。
■引越しをする
警察や大家さんに相談しても解決しない場合は、引越しをしましょう。費用はかかってしまいますが、ストレスやトラブルが長引くよりはよっぽど良いと思います。
ちなみに私も騒音トラブルで苦しみ引越しをしたのですが、なんと、引越し3日前に、その騒音元の家主から逆に引越し準備の音をうるさいと怒鳴り込まれました!文句を言おうか一瞬悩みましたが、これ以上もう関わりたくなかったので「気をつけます」と対応し、さっさと引越しました。引越しをした時は、泣き寝入りのような気持ちもありましたが、文句を言って更なるトラブルが発生しなかったことを現在は良かったと思っています。
■裁判に持ち込む
「断固として相手が悪いのだから自分が引越しをする必要はない」「とことん戦ってやる」という覚悟がある方は、最終手段で最も大変な方法ですが、裁判に持ち込むことも可能です。
弁護士に相談したり、騒音状況のメモ(時間帯や状況、頻度など)、騒音計(騒音計測器、サウンドチェッカー)
で計測した騒音レベル、不眠症などの通院記録などの証拠集めが必要になります。時間と労力、更に精神力もになることは覚悟して臨まなければなりません。