賃貸物件(アパート、マンション)、分譲マンションなどの集合住宅で騒音の被害に遭う方がいるということは、騒音を出している人(少なくとも被害に遭っている方からみれば)も必ずいるわけです。
もしかしたら、あなたが知らず知らずのうちに騒音を出している人になっていて、苦情を言われてしまうことも、十分有り得るわけです。
ある日突然「うるさい」と怒鳴り込まれたり、苦情を言われたら、誰もがつい感情的になってしまい、「自分は騒音なんて出していない!」と思うのが人間の心理だと思います。
しかし、心を落ち着かせてちょっとだけで良いですから考えてみて下さい。
あなたは本当に相手が不快と感じる音を出していないと言い切れるのでしょうか?
あなたは自分自身の生活音を、別の部屋で客観的に聞いたうえで、騒音と他人に呼ばれるような音は出していないと言われているのでしょうか?
自分の生活音が相手にどんな不快感を与えているかは、相手でないとわからないということを、集合住宅で生活する人は十分に考慮しておかなければなりません。
たとえそれがどのような大きさの音であっても、それを聞いている相手の心理状態、生活スタイル、考え方によって、騒音にもなるし、ただの生活音にもなりえるのです。
■あなたの常識は非常識?
例えば、お父さん、お母さん、小さなお子さんの3人家族の方が、あるアパートの2階に住んでいるとします。日中は奥さんが掃除や洗濯をしたり、小さなお子さんが家の中を走ったり、遊んでいる玩具を床に落としたりする音が、1階の方に聞こえているとします。
あなたが、2階に住んでいるご家族の立場であった場合を考えてみてください。
日中の掃除や子供の遊びを非常識と思いますか?
きっと子供が走り回ったり、ものを落としてしまうようなことを除けば、掃除や歩く音は普通のことと思いますよね。
それに対し、1階に住んでいるのが、夜勤の仕事(昼間は部屋で寝る生活)をされている独身男性だった場合、どのようになるでしょう?この男性にとって、仕事を終えて疲れて眠りたいのに、2階から色々な音がして睡眠を妨げられている状態になります。
では逆に、あなたが1階に住んでいる男性の立場であると想定してみてください。
眠りを妨げる2階からの音を気にせずに寝ることはできますか?
子供が遊ぶことは当然だから多少音がしても仕方ないと割り切って眠ることはできますか?
毎日のこととなれば、きっとストレスになってくるのではないでしょうか。
つまり、あなたの常識が必ずしも相手の常識ではないということです。
しかも、その常識という曖昧なものは、物事に対する考え方や感じ方、そして生活パターン、家族構成によって大きく左右されてしまうということなんです。
■相手の感情を逆なでしない
仮にあなたが、騒音で迷惑していて苦情を言った時に、相手から
「嫌なら出て行け!」
「神経質すぎるんじゃないですか?」
「子供が走るのは当たり前でしょ!」
「建物が響きやすいんだから大家に言え!」
などと言われたら、あなたはどのように感じますか?
全く謝罪の意思もなく、話し合いの余地もなく、騒音を当たり前のように言われたら、ますます腹が立って感情的になってしまうと思います。
だから、もしあなたが突然他の住人から苦情を言わてしまっても、トラブルが必要以上に大きな問題にならないように心がけてください。腹が立つのをグッとこらえて、まずは相手の立場を考えることも大事です。
音がうるさいと苦情を言われた場合、例えば以下のような言葉を返してみるのはいかがでしょう?
・「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」
・「何時ごろの、どういった音がうるさいでしょうか?」
・「努力してみますので、またうるさい時には言って下さい」
もしこんな内容に近いことが伝えられれば、きっと相手も、
・「お!謝ってくれた」
・「もしかしたら改善するかもしれない」
・「悪い人ではないかもしれない」
と思ってくれて、少し怒りがおさまるのではないでしょうか。
気持ちが穏やかになれば、どう迷惑しているか具体的に話をしてくれる人も多いと思います。
(という考えの方が多いことを私は願っています)
■言われた時間や行動に気を付けて
きっと相手の方も、あなたに問題を認識してもらえたこと、とりあえず謝ってくれたこと、気を付けると言ってくれたことで、少し気持ちが落ち着いていると思います。
しかし、言われたことを忘れて(もしくは気にせずに)、またすぐに同じ音を発生させてしまうと、相手の方はどのように思うでしょうか?
あなたのことを「話の分からない人間だ!」と思い、もしかしたら、苦情を言う前よりも苛立ち、すぐに怒鳴り込んでくるかもしれません。
そうならないように、まずは2週間〜1ヶ月位、頑張ってその問題となる音が出ないように心がけて行動してみましょう。
それだけでも、相手にはあなたの改善しようとする態度が少しは伝わると思いますので、その後、たまに同じ問題となる音が出てしまっても、相手の方もすぐに感情的にはならないと思います。
■子供の足音がうるさいと言われた場合
ドアの開け閉めの音や、TV(テレビ)の音量、話し声など、自分や家族が注意していれば、改善できるものもあります。
しかし、簡単に改善できないのが、小さなお子さんのドタバタと走り回る足音や、玩具(オモチャ)や物を落とした時の音です。お子さんのいらっしゃる方は、多分これが一番頭を抱えている問題ではないでしょうか?
そんなときは、私も購入して使用しているのですが、防音用のコルクマットや防音カーペットを使用してみてはいかがでしょうか。価格が普通のカーペットより多少高くなってしまうのが難点ですが、効果は確実にありますし、引越しをする際の費用 を考えたら随分安上がりだと思います。
防音カーペットを敷いていない部屋と敷いた部屋を比べると、自分自身の足音や振動が響きにくいのがよく分かります。物を落としたり、椅子を動かした時の音もカバーしてくれて、余計な気を使うことが減ってかなり助かっています。
もし防音コルクマットや防音カーペットを買う場合は、カーペット専門店(通販サイト)で買いましょう。
防音にも幾つかの基準があり、中途半端に防音性能(効果)の低いものを買うくらいなら、買わないほうが良いでしょう。
単なるカーペットではありませんから、安ければ良いというものではありません。効果も値段に比例することを忘れないでください。
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騒音の種類 |
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騒音トラブルの対処方法 |
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・室内の騒音 |
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・自分の生活を振り返る |
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・室外からの騒音1 |
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・自分が神経質過ぎないか? |
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・室外からの騒音2 |
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・相手に直接注意する |
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・大家さん(不動産会社)に相談する |
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・警察に被害届けを出す |
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・引越しをする |
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・裁判に持ち込む |
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うるさいと苦情を言われた時の対処方法 |
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・あなたの常識は非常識? |
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・相手の感情を逆なでしない |
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・言われた時間や行動に気をつける |
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・子供の足音がうるさいと言われた場合 |
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